狛犬大図鑑  
 分類 出雲かまえ獅子
厳島神社
山形県酒田市日吉町1-4-18
 建立年 明治22年(1889)5月  鎮座位置 拝殿前
 石工 不明  参拝日 2017年7月15日(土)
明日は神社狛犬散策を決めていた休日前夜、スマホの天気予報は無情にも雨予報を告げており、その雨予報は少々散策範囲を広めよう決してと覆ることはなかった。それでも、なんでも、どうしても自分のアイデンティティを守り抜く為、休日に複数の神社を廻り狛犬ハンティングする為には、自前のロードバイクか、旅先でのレンタサイクルが不可欠であり、散策範囲をさらに100km以上まで拡大。遠く離れた日本海側 山形県庄内は、晴~曇という条件クリアの地域を発見するに至り、明日の行き先は酒田市と決定相なった。
酒田市は、江戸時代より西回り海路の拠点となる東北の港町として栄え、結果港町界隈には、多くの神社が集中しており、正に短時間での神社狛犬散策の必要十分条件を満たしきった町。事実、散策時は、酒田駅で無料のレンタサイクルを借りた後、約4時間で20社もの神社を回ることが出来た。しかも狛犬研究の上でも興味深い成果を得ることが出来た。

この尻を突き上げた独特の姿勢は、島根県を中心に西で多く見られる「出雲かまえ獅子」。酒田市は、江戸時代西回り海路の港町として栄えた町であり、恐らく島根県から船で運びこまれた出雲型の狛犬が多くの神社に奉納されたと推測している。こちらの狛犬は明治に建立されたことから、近隣の神社に鎮座している出雲かまえ獅子をお手本に造られたか、この神社に鎮座していた先代狛犬の形を模して造られたものかのいずれかであろう。酒田市内の神社には多数の、出雲狛犬を再現した狛犬が鎮座しているが、今日見た中では、こちらのかまえ獅子の再現度が最もレベルが高い。高く伸びあがった後ろ足やボリュームのある重たい尾は、やはりこの狛犬のように固い石で造られたほうが、破損度が低い。残念ながら酒田市にあった来待石という脆い石で造られた島根県産狛犬は、ほとんど風雪により破損し撤去されてしまっているようである。