狛犬大図鑑  
 分類 出雲かまえ獅子
和泉神社
山形県酒田市和泉町7-27
 建立年 不明  鎮座位置 拝殿前
 石工 不明  参拝日 2017年7月15日(土)
明日は神社狛犬散策を決めていた休日前夜、スマホの天気予報は無情にも雨予報を告げており、その雨予報は少々散策範囲を広めよう決してと覆ることはなかった。それでも、なんでも、どうしても自分のアイデンティティを守り抜く為、休日に複数の神社を廻り狛犬ハンティングする為には、自前のロードバイクか、旅先でのレンタサイクルが不可欠であり、散策範囲をさらに100km以上まで拡大。遠く離れた日本海側 山形県庄内は、晴~曇という条件クリアの地域を発見するに至り、明日の行き先は酒田市と決定相なった。
酒田市は、江戸時代より西回り海路の拠点となる東北の港町として栄え、結果港町界隈には、多くの神社が集中しており、正に短時間での神社狛犬散策の必要十分条件を満たしきった町。事実、散策時は、酒田駅で無料のレンタサイクルを借りた後、約4時間で20社もの神社を回ることが出来た。しかも狛犬研究の上でも興味深い成果を得ることが出来た。

最初に、狛犬とお会いできたのは、当日三社目となる和泉神社。こちらには、風雪にさらされ、崩落寸前の出雲かまえ獅子が鎮座。
この出雲型のかまえ獅子は、主に島根県を中心とした西側の神社に多く見られる型であり、実はこのかまえ獅子が日本海側、山形県~秋田県ですでに多数自分も確認している。特にこの和泉神社に鎮座するかまえ獅子は、出雲地方で産出される来待石と同じ砂岩系の石で作られたものであり、脆い特性ゆえに、島根県内でも多数の狛犬が大きく破損していた。特に酒田市は、風雪にさらされる厳しい環境下であり、水を吸い取りやすい来待石にとっては、厳しい保存環境であることは容易に想像できる。20社廻って現存する来待石の狛犬は二対。そのどれもが崩落寸前であったし、多くの神社がすでに新しい狛犬に入れ替えていた。
その意味では、こちらのかまえ獅子は、海路により運ばれた石として非常に貴重なものであるわけだが、当然のごとく、その価値を知るものはほとんどいないこともあり、保存補修をされることはまずないであろう。後数年もしたら崩壊し、現役から立ち去っていくと思うと何ともやるせない。