狛犬大図鑑  
 分類 江戸流れ
氣比神社
青森県上北郡おいらせ町上久保51-1
 建立年 大正8年(1919) 6月1日  鎮座位置 拝殿前
 石工 不明  参拝日 2017年5月4日(木)
青森県出張の折、ゴールデンウィーク中の為、青森市内で宿が取れず、太平洋沿いの三沢市に宿泊。翌日、下田に向かう途中、昨晩から見つけておいた「氣比神社」に参拝。快晴の中、二対の狛犬が、出迎えてくれた。

拝殿前には、台座にしっかりと尾の先がかかっている江戸流れが鎮座しております。なぜ江戸から約800km離れたこのおいらせ町の神社に江戸独特の特徴を持った狛犬が鎮座しているのか。実は、青森県八戸周辺には、江戸流れをすでに自分も4対ほど確認しております。その答えは、海路。重たい石造を陸路では800km運んでくることは難しいが、海路ならば十分可能。恐らくは、この江戸流れの原型となる狛犬が、江戸より舟で運ばれてきたのであろう。
では、なぜ江戸狛犬を運んだのか。その答えは、恐らく二パターンの内いずれかと推測している。
「青森出身の方が、江戸で成功し、生まれ故郷に錦を飾る意味で、地元の神社に、江戸で造らせた狛犬を奉納」
「青森から海路で江戸と繋がっている商人が、地元の神社に奉納する狛犬を江戸の石工に頼んだ」
いずれにせよ、こちらの狛犬は、このいずれかの方法で青森に入ってきた原型となった江戸流れを模倣したものであろう。
なぜ、模倣と思うかというと、都内にある出来栄えの良い江戸流れに比べると、彫刻の稚拙さ、後ろ足をくりぬいていない技術の無さから、到底わざわざ江戸で頼んで作ったほどの出来栄えではないからである。しかしながら、よくよく見ると中々阿吽ともに可愛らしい顔立ちをしている。特に吽の口元のプリッとした感じは、ちょっと萌える。