狛犬大図鑑  
 分類 はじめ狛犬 目黒不動尊 東京都目黒区下目黒3-20-26
 建立年 承応3年(1654)  鎮座位置 男坂階段前
 石工 不明  参拝日 2016年11月23日(水)
参拝当日は、明後日に控えた息子の大学推薦の合否発表祈願も兼ねて、JR目黒駅から酉の市が開催されている大鳥神社を参拝しようと立ち寄ったのだが、拝殿前に行列ができており、断念。豪華な熊手を物欲しげにみながらも、恐らくは数万円はするであろう価格ゆえに手も足も出ずに、見ているだけで素通り。
大鳥神社の近くには、前々から一度は行ってみたかった【目黒寄生虫館】があり、気持ち悪くも為になる展示物を堪能。
地図上に、すぐ近くに目黒不動尊があったので、改めて息子の合格祈願のために、立ち寄らせていただいた。更にいうと、ここに都内最古と呼ばれる狛犬が鎮座しており、一度は来たかったのいうのが、自分自身の偽らざる今日の目的だったのだが・・・。

随身門の前には真新しい中国産の招魂社系狛犬が一対、随身門の中には、大きな招魂社系狛犬が一対(下写真)
更に境内には、犬型の狛犬が二対、岡崎型が一対、拝殿に続く階段側面の崖に二対、緑色の狛犬が一対、そして本殿前に都内最古のはじめ狛犬が一対と、中々の狛犬王国。残念ながらこの辺りは東京大空襲を受け、建物は焼失し建て替えられているようである。

こちらは、東京の狛犬ファンには有名な、都内最古の狛犬と呼ばれているもの。承応なる年号は、自分も狛犬に刻まれたものでは初めてお目にかかったが、承応三年といえば、1654年、今日が2016年なので、約350年前に建立されたものということになる。それほどの古さを感じさせない保存状態であり、また都内の他の狛犬と比較しても技術的に劣るところもない見事な狛犬。
承応三年といえば、徳川家綱 四代目の将軍であり徳川幕府が創設されて、まだ51年しかたっていないもの。恐らくは狛犬が、神殿内の木造狛犬から、庶民による石造狛犬の奉納の始まりの時期に近いものであろう。その時点で、すでにこれだけのものを彫れる石工がいたことに驚かされる。美しいたてがみの巻き毛を見るからに、恐らく拝殿にあった木造狛犬をとことん研究したうえで彫り込まれたものなのだろう。その意味では、初期段階のほうが、オリジナルの木造狛犬を参考にしたものであり、その後は石造狛犬の模倣が続く中で、伝言ゲームのようにオリジナリティあるものに変貌していったものと推測される。その意味でも貴重な資料であろう。