狛犬大図鑑  
 分類 江戸尾立 須賀神社 東京都新宿区須賀町5番地
 建立年 享保13年(1728)6月吉日  鎮座位置 本殿前
 石工 不明  参拝日 2016年10月14日(金)
総武線四ツ谷駅から六本木へ打ち合わせに向かう途中、若干時間に余裕があったので、四ツ谷駅にて途中下車し、徒歩10分ほど、かなりきつい下り坂を下がり切った先にある、これまた急な階段を上ると見晴らしの良い高台に鎮座されている須賀神社。赤鳥居前には、昭和岡崎型の狛犬が鎮座しておりますが、拝殿奥の末社 天白稲荷神社前に鎮座されているのは、享保生まれ、約200年前建立の江戸尾立。こちらの狛犬が、須賀神社の先代狛犬なのか、それとも天白稲荷神社が須賀神社の境内に移設されたときに引っ越してきたものかは定かではない。当日は、若干気温が高かったせいか、薄暗い境内の中は藪蚊だらけで、撮影にかなり苦慮させていただきました。

都内では、今まで見かけない、不敵な面構え。漫画チックに大きな眼、妙に巨大な前歯、これまた大きな鼻の孔、顔のすべてのパーツが、よく言えば迫力満点、悪く言えば大雑把な造り。だが、中々味のある憎めない顔立ちに仕上がっている。ずんぐりむっくりとした身体と顔のバランスも今一つだが、正面から見た時の前足の交差の位置は、中々美しい。尾の造りから、石造狛犬が奉納され始めた初期段階に造られたものなのであろう。個人的には考え込んだ感じの吽狛犬のむすっとした表情が非常にお気に入りである。

当日、神社を参拝するでもなく、スマホで境内前の階段付近を撮影している若者を10人ほど見かけた。不思議に思いつつ、階段を降りた先にある自動販売機にあった張り紙を見たところ「聖地巡礼おつかれさま」的な記載があったので、検索してみたら、2016年夏の大ヒットアニメ「君の名は」のご当地になっているとのこと。なるほど、彼らは映画のシーンと同じ角度から町の写真を撮っていたんですな。せっかくの聖地巡礼、もう少し境内の参拝に呼び込む工夫が欲しいと思うのですが、当日は社務所もしまっており、この辺りが神社の押しが足らない部分のような気がしてしまう。商売っ気というわけではなく、神社に参拝する人を増やすチャンスとして是非町ぐるみで頑張ってほしい。