狛犬大図鑑  
 分類 浪速狛犬 大畑八幡宮 青森県むつ市大畑町新町129
 建立年 文久元年(1861)  鎮座位置 拝殿前
 石工 不明  参拝日 2016年7月17日(日)
東北地方に単身赴任して早三年。仕事の関係で東北六県、様々な場所を訪れさせていただいているが、いまだ足を踏み入れていないエリアが残っている。その一つが本州最北の地、下北半島。そろそろ転勤もありうるタイミングが近づいている気もする中、この夏に東北地方に心残りが無いようにと思い、一日しかない休みを使い、下北半島をレンタカーで一周してまいりました。
しかしながら、下北半島を一周すると優に140kmを超える工程であることを知ったのは、仕事が終わって、夜にチェックインしたホテルの中。かなりの急ぎ足での下北半島観光&神社散策となった。ちなみに今年は、特に熊の出没が多いらしく、むつ市のホームページにも「どこどこでクマが出た」という情報満載。下北半島の多くの神社が、森林に隣接している為、いつ熊が出てくるかと、びくびくしながらの参拝となった。

海岸線を大間に向かう途中、むつ市大畑町の街中を走るハマナスラインがコの字に曲がる大きなクランク近くに鎮座する旧大畑村の村社。三つの鳥居を潜る参道途中に鎮座するのは、ここにもあった浪速狛犬。阿吽共にうっすらと焼け跡のような黒いシミが見られるが、これは第二次大戦中に大湊が受けた空襲による被害であろう。文久生まれの狛犬が無事で何よりである。恐山に鎮座する狛犬も「文久二年」と刻まれていたことから、この時期にむつ市の神社に、船により浪速狛犬が運ばれるブームのようなものがあったのであろう。口元から胸元に流れる狛犬のたてがみは簡素なデザインながら、統一感があり美しい。厳つくも凛々しい獅子の顔立ち、美しい尾の文様など、狛犬を掘りなれた石工の手によるものであろう。一日で下北半島を一周するという無謀な旅行ゆえに、ゆっくり周辺の狛犬を散策できないのが残念だが、近隣の神社を回ると、もう少し海路を通じて入ってきたむつ市の狛犬の歴史がひも解けそうである。