狛犬大図鑑  
 分類 江戸流れ 香取神社 東京都江東区中央4-25
 建立年 嘉永元年(1848)九月吉日  鎮座位置 拝殿横
 石工 不明  参拝日 2013年07月31日(水)
終日曇り空のおかげで、連日の猛暑も一休みとなった日、午後三時頃より、かみさんと共に、江東区周辺の狛犬巡りのサイクリングを敢行。

一見すると、「良い江戸流れだな」的な評価を下してしまいそうになるが、よくよく観察してみると、この狛犬のすごさがだんだんわかってくる。個人的に、背中の筋骨の表現が石工の力量が垣間見えるポイントだと思っているのだが、これほどの表現力ある彫り込みがなされた狛犬にはお目にかかった事が無い。ゴリゴリとした背骨の表現の両側面に、同じく筋肉の隆起を彫り込むことで、生物感がものすごい。更に石工のこだわりを感じるのは、阿吽で筋骨の表現を変えていることだ。恐らくは「吽をメス」「阿をオス」と設定しているのであろう。背中の筋肉や足回りの太さが明らかに、一回り阿が太く力強く表現されている。まさに背中で語る狛犬である。
毛並みの表現にも、石工の並々ならぬ技術力を感じる。耳の下に、重なるように表現された巻き毛は、深く高く彫り込まれており、堅い小松石をここまで彫り込んで作ったんだ、という石工の気概が伝わってくる。自由自在伸びているようで全体ではバランスのとれた毛並みの表現も見事。まさに、玄人好み、いぶし銀の輝きを放つ狛犬である。

江東区に鎮座する他の狛犬同様、こちらの江戸流れも空襲による焼け跡が痛々しい。