狛犬大図鑑  
 分類 江戸流れ 白山神社 東京都大田区東嶺町31-17
 建立年 明治39年(1906)5月  鎮座位置 拝殿前
 石工 不明  参拝日 2016年03月22日(火)
久方ぶりの東京狛犬散策の舞台は大田区。京浜東北線「蒲田駅」を下車後、東急池上線に乗り換え、「久が原駅」を下車。ここから東急多摩川線「鵜の木駅」~「下丸子駅」~「武蔵新田駅」までの約5km徒歩内に、7社の神社が隣接。かなりのヒット率で江戸狛犬に出会える素晴らしい狛犬散策路を発見することが出来た。当日は、残念ながらかなりの晴天に恵まれてしまい、撮影環境としては厳しいものがあったが、様々な江戸流れを観賞するのに、おススメのコースである。

東急池上線「久が原駅」から駅前の商店街を歩くこと3分ほど、環八通り沿いに鎮座する神社には、かなり黒ずんだ江戸流れが鎮座。全体的に焦げた跡があり、所々が熱で劣化した個所も見られる。吽側の左側面の身体の部分には大きな欠落した穴が開いているが、これは、何か大きなものがぶつかったと思われる。この黒ずんだ身体、石が焼けた劣化した後、大きな穴、いずれもこの地に空襲があったことが伺える。この後回った近くの神社はいずれも、境内は比較的新しく、狛犬は黒ずんでいるものが多かった。恐らくは、この付近に集中的に焼夷弾が飛来したのであろう。狛犬は、つらい歴史の沈黙の生き証人なのである。
こちらの江戸流れは、阿吽共に子を抱いた狛犬となっており、吽側は母親に寄り添うように甘え、阿側は母親の足元からひょっこり顔を出す愛嬌のある動きが表現されている。丸みのある身体つきの狛犬は、脂肪の厚さを感じさせる柔らかさが表現されており、毛並みの彫刻も丁寧に施されている。特に唇周りの弛みの表現に、獣感が漂っており、個人的には、好みの逸品である。
鳥居の台座にも狛犬の彫刻(下写真)が施されているので、見忘れのなきように。