狛犬大図鑑  
 分類 江戸尾立 登戸神社 千葉県千葉市中央区登戸3-3-8
 建立年 宝暦四年(1754)  鎮座位置 拝殿前
 石工 石屋博八  参拝日 2016年03月2日(火)
京成千葉線「新千葉駅」から徒歩5分ほど。登戸と書いて「とわたり」と読むらしいが、通称は、地名にあやかり「のぶと」の呼ぶようである。

由緒書きによると神社の建立が1644年であるから、およそ100年後の宝暦四年に、この狛犬が奉納されたということになる。
この江戸流れ、獅子舞のような顔立ちが特徴的であるが、実は、千葉県で最も有名な寺の一つである成田山新勝寺に非常に類似した狛犬が鎮座している(こちらをクリック)
建立年を見ると、こちらの登戸神社の狛犬が1754年、成田山新勝寺の狛犬が1788年と、約34年後となっており、完成度も成田山のほうが数段上なのは誰の目にも明らかである。この類似した二対の狛犬に関してのドラマ、恐らく二つの推測が可能であろう。

一つは、同じ石工による作品と考えた場合。30年前に登戸神社に奉納し、時間とともに磨かれた技術を駆使して造られたというもの。
もう一つは、代が変わり、名を継いだ次の石工が、先代の例を習って彫り上げたというもの。
個人的には、後からできた狛犬の完成度が高いことから、前者の同じ石工による作品であるという説をとりたい。
成田山に奉納するということは、石工にとっても、近隣の神社に奉納するものとは比べ物にならない栄誉であり、それだけ力の入った作品を彫り上げたのではないだろうか。
その意味で、この登戸神社の狛犬を、素晴らしい狛犬を将来彫り上げた、若き石工の作品とみると、荒々しい彫刻が、妙に初々しくも見えたりする。