狛犬大図鑑  
 分類 江戸流れ 駒形大神社 千葉県市川市大野町4-2757
 建立年 明治二十七年(1894)十二月吉日  鎮座位置 拝殿前
 石工 船橋宮坂 石工 勘次郎  参拝日 2015年11月10日(火)
JR武蔵野線 市川大野駅から徒歩20分ほどに鎮座する大きな神社であるが、大通りから外れているせいか、今までに二度参拝したが、誰にも出会ったことがない。参道の階段途中の末社には、残念な中国産昭和岡崎型狛犬(写真下)が鎮座しており、がっかりしつつ、引き返しそうになるが、長い階段を上り切り、境内前に到着すれば、凛々しいお姿の明治生まれの江戸流れにお会いすることができるだろう。

江戸流れにしては、小さな目であるが、青く塗装されているせいもあり、妙に神秘的な表情に見える。頤が長く、獣のような顔立ちの狛犬であり、個人的には、かなり好みの獣臭を感じさせる逸品。たてがみや尾の毛並みは、細やかな技法で施されている訳でもなく、彫刻の技術的には決して高くはないのだが、全体の体躯、造作のバランスが実によく、一言でいえば、「非常にかっこいい狛犬」なのである。特に目の眉毛から鼻にかけて、眉間にしわを寄せているような表情をつけることで、目元の険しさを表現している部分は、この狛犬の凛とした美しさ、険しさを見事に表現している。
足元の子狛犬の躍動感ある姿勢も素晴らしい。吽の子狛犬は、親に首元を撫でられ気持ちよさそげに、阿の子狛犬は、親の足元に絡みつくようにじゃれている。子狛犬を丁寧に彫り上げる石工は、きっと子供を大切に思う心を持った人なんじゃないかと勝手に、良い人的な想像をいつもしている。