狛犬大図鑑  
 分類 獅子山(風) 香取神社  千葉県野田市上花輪630
 建立年 明治三十三年(1900) 十一月三日  鎮座位置 参道途中
 石工 杉崎 弥八  参拝日 2015年08月19日(水)
実に数か月ぶりに、ロードバイクにまたがり、炎天下の中70kmの江戸川サイクリングロードライド。
久々の快走に、気持ちよく千葉県野田市にある野田橋まで一気に走り切り、途中、愛宕神社で素晴らしい青銅狛犬を見た帰り道、たまたま寄り道した香取神社参拝の折、思いもかけず、素晴らしい獅子山風の狛犬に出会うことができた。

阿吽の姿勢は、正に獅子山でよく見られる、見下げ獅子と見上げ獅子だが、獅子山で描かれる獅子落としの子獅子は見当たらない。しかしながら、獅子山に劣ることのない風格、迫力ある体躯は、正に一級品。
江戸流れの系列となる彫の深い目元、獣臭のする長めの顎、顔全体の掘り込みは一部の隙もなく、どの角度から見ても、実に男前、ならぬ 名獅子ぶり。これ以上高さが出せないのではないか、というほど、深い彫刻が生み出すタテガミの立体感、複雑に絡み合う毛並みの美しさも見事。特に耳元の毛並みの表現力は、感動的ですらある。

やや短めの四肢には、大地に息づく力強さがあり、迫力ある獅子ながら、どこか優しげな表情にも見て取れる。
何より、獅子山は、その造形上、台座が高い位置にあるものが多いのだが、こちらの獅子山は、台座が低く、獅子たちの広い額から背中まで、じっくり観察できるのも、狛犬ファンとしてはポイント高い。

台座には、地元野田市の石工の名前が刻まれている。これほどの狛犬を彫り上げる石工ならば、すでに数多くの狛犬を仕上げているはず。野田市周辺のみならば、千葉県近隣の神社で是非同じ作者の狛犬を探し出して見たい。また、自転車散歩の目的が出来ました。