狛犬大図鑑  
 分類 獅子山  成田山新勝寺  千葉県成田市成田山1
 建立年 明治三十七年(1904)五月  鎮座位置 総門から続く参道
 石工 石業 紅葉丑五郎 横浜市南大田町
庭師 山田 政五郎
 参拝日 2013年9月4日(水)
本来、自狛漫における狛犬探訪は、「神社に鎮座している狛犬」が大前提であり、時折見かけることのある「お寺の狛犬」は、観察対象から除外させていただいていた。しかしながら、江戸の町火消が奉納したド派手な青銅狛犬を筆頭に多くの狛犬
が成田山を崇拝する江戸周辺の庶民から奉納された成田山は、まさに千葉県随一の狛犬天国であった。

関東に名をとどろかせる新勝寺に、狛犬を奉納するということは、庶民にとってとんでもないステイタスであり、また狛犬を依頼された石工にとっては、この上なく名誉な仕事であると同時に、最高の彫刻を彫らなければならないプレッシャーがあったのであろう。新勝寺に並ぶ狛犬は、その全てが、都内も含めても屈指の技術力、造形力、そして奉納した方々と石工の想いが詰まった素晴らしい狛犬たちである。

総門から仁王門に向かう参道に鎮座する獅子山は、高々とそびえ立つ巨大な獅子山。浸りは構え獅子、右は見上げ獅子と、きっちり獅子山のお約束通り作られている。ずんぐりむっくりとした造形だが、全体のバランスがよく、このままマスコット化したくなる可愛らしい狛犬。阿吽共に子落としとなっているが、困っていたりひっくり返っていたりする子狛犬が多い中、成田山の子狛犬は、精悍な顔つきで親狛犬を見上げており、今にも獅子山を這い上がりそうな力強さと若さを感じさせる。自分も現在、仕事の環境が大きく変わり、へこんでいるが、この子狛犬に負けないよう這い上がっていきたいものである。
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