狛犬大図鑑  
 分類 江戸尾立ち  三囲神社  東京都墨田区向島2-5-17
 建立年 延享二年(1745)五月二十二日  鎮座位置 拝殿前
 石工 石工 和泉屋太郎芥  参拝日 2013年4月12日(金)
三囲(みめぐり)神社は、かの三井家(三井グループ)の守護神として崇拝されている神社。中には、百貨店の三越の門前に配置されているライオン像とまったく同じ像が鎮座しておりますが、この神社、狛犬も見どころ満載です。

参拝者を最初に出迎えてくれるのは、約300年前に奉納されたかなり古い江戸尾立ち。
筋肉を表現した身体の表面を覆う凹凸、がっしりとした体躯は、存在感十分。見事な身体以上に目を引くのは、まるで高笑いしているかのような阿と、ほくそ笑んでいるような吽のユーモラスな表情。300年前の建造物とは思えない保存状態。

見事な全体の造作と比べると、若干残念なのが、江戸尾立ち最大のポイントである尾。べったんこな尾の後ろ姿は、模様も凡庸。タテガミの表現は、江戸流れの特徴である巻き毛の原型のような、かたつむり型。三井グループのライオン像の前に鎮座しているが、よくよく考えたら、この子も左側の子は獅子なんですよね。江戸時代の石工が、見たことのないライオンをこのような狛犬の造形に仕上げたのだと、ライオンとの対比で理解できる見事な配置です。
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