狛犬大図鑑  
 分類 青銅狛犬  愛宕神社  千葉県野田市野田725
 建立年 文久三年(1863)年九月吉日  鎮座位置 拝殿前
 石工 不明  参拝日 2013年3月1日(金)
千葉県野田市に鎮座する愛宕神社に、素晴らしい青銅狛犬がいるという情報を聞きつけ、車で約1時間半。当日は、強風吹きすさぶ凄まじい悪天候であったが、曇り空は、狛犬ファンにとっては絶好の撮影日。日が差すと彫の深い彫刻を施された狛犬ほど陰影により撮影がしにくく、逆に天候不順大歓迎なのである。

拝殿前に鎮座するのは噂に違わず、見事な青銅狛犬。青銅狛犬の多くは、その素材の特性を生かし、うねるようなに一本一本が立った複数の尾を表現しているものなど、芸術作品のような狛犬が多いが、こちらの青銅狛犬は、ベースとして石造の江戸流れを模しつつ、青銅でしか出しえない質感、デザインで作り上げた素晴らしい逸品である。
細く流れるようなタテガミと、美しく渦を巻く巻き毛は、まさに江戸周辺で奉納されている石造の江戸流れの技法。細いタテガミは一本一本丁寧に細工されており、今日の強風で、なびいているかのよう。筋肉を表現した背中の瘤、身体の体毛を示す紋様など、江戸狛犬の技法を一つ一つ青銅ならではの繊細さで表現している。阿・吽それぞれが特徴のある顔立ちをしており、目玉はなぜか、吽側に瞳の穴が施され、カエルのような容貌が実にユニーク。

芸術作品的に優れた青銅狛犬は数あれど、ここまで江戸流れの技法を忠実に再現した青銅狛犬は、まだお目にかかったことはない。江戸狛犬ファンには、堪らない見事な逸品、絶品である

愛宕神社参拝の折、お忘れにならないでいただきたいのが、拝殿の見事な彫刻。当日は天候悪く撮影叶わなかったが、拝殿に上がる階段にまで詳細な彫刻が施された、豪華絢爛な細工を是非ご覧ください。。
2015年8月19日(水) 再撮影 
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