狛犬大図鑑  
 分類 江戸尾立ち  鮫洲八幡神社 東京都品川区東大井1-20-10
 建立年 嘉永二年(1849)十月吉日  鎮座位置 拝殿前
 石工 飯島吉六  参拝日 2014年10月30日(木)
京浜急行「鮫洲駅」からほど近い位置に鎮座する八幡神社には二対の狛犬が鎮座。

凛々しくも柔和な顔立ち、柔らかく骨太な体つき、美しい巻き毛、滑らかに流れる尾、愛らしい仕草を見せる子狛犬、すべてが正に一流の仕事。この傑出した江戸流れを生み出したのが、都内近郊に数々の傑出した狛犬を建立し続けている、鶴見の名工「飯島吉六」なのである。

飯島吉六という名は、代々名乗り続けられた伝統的な石工の銘であり、明治39年11代目まで続いた、都内で最も有名な石工の一人である。その中でも、この鮫洲八幡神社の江戸流れを建立した、飯島吉六の作品は、神奈川県の熊野神社にも奉納されており、どちらも抜群の出来栄えとなっている。

身体の大きさに対比しあえて、前足のつめを大きくし、包み込むように子狛犬にかぶせることで、狛犬の逞しさ、包容力を表現するなど、デフォルメと全体のバランスが絶妙。子狛犬は、他の狛犬に見られる子狛犬よりも若干大人びた大きさであるが、まだまだ親に甘えたい年頃であることを、阿吽共に違った姿勢で可愛らしく表現されている。狛犬のやや左右が離れた目は、若干斜めから見た時、目から耳元に流れるフォルムが、実に凛々しく、かっこよい。見れば見るほど惚れ惚れとしてしまう、江戸流れの逸品である。

下の写真。手水舎の獅子鼻であるが、実は、これ、波型の彫刻で、獅子の形を模したものである。保護の為、網がかぶさっており見にくいのが残念至極であるが、この素晴らしい獅子鼻を是非見落とすことのなきようしてください。
閉める