狛犬大図鑑  
 分類 江戸流れ  磐井神社 東京都大田区大森北2-20-8
 建立年 明治十四年(1881)辛巳四月  鎮座位置 拝殿前
 石工 不明  参拝日 2014年10月30日(木)
京浜急行「大森海岸駅」から徒歩四分ほどのところに鎮座。ここからJR品川駅に向かう道すがらには、素晴らしい狛犬が鎮座する神社が点在しており、京浜旧子沿いに品川神社まで絶好の狛犬散策コースとなっている。

寄井神社の狛犬は、恐らく都内でも最多の子だくさん狛犬である。阿吽それぞれに3匹の子狛犬、なんと計6匹の子狛犬が親狛犬の周りで戯れている。兄弟でじゃれあう狛犬、親に甘える子狛犬、親のたてがみにかみつく悪戯っ子、凛々しく天を見上げる子。それぞれが、小さなドラマを伴って親狛犬の周りに配置されている。是非一匹一匹の愛らしい子狛犬をご覧いただきたい。

ここで、狛犬ファンのお楽しみ、推理タイム。
なぜ、六匹もの子狛犬を有した狛犬が奉納されたのか。
その答えは、周辺の神社に奉納されている狛犬と、江戸っ子の見栄っ張り気質にある。磐井神社の周りには、見事な江戸流れが多数鎮座しているが、その中でも、群を抜いて素晴らしい出来栄えの狛犬が、品川神社と荏原(えばら)神社に鎮座しており、その両方とも、四匹もの子狛犬を配してい。恐らく、この二対の狛犬に、負けない狛犬を奉納するため、磐井神社に狛犬を奉納した江戸っ子たちが、隣の町よりすごい狛犬を奉納しようということで、子狛犬の数で圧倒すべく、六匹の狛犬を配する圧倒的な子だくさん狛犬を依頼したのではないかと推測される。まさに江戸っ子の見栄が生み出した、狛犬であるが、頼まれた石工の手間を想像するに、気の毒としか言いようがない。そのようなドラマを想像しながら、狛犬を観賞するのも、また楽しである。

なお、当日は、ちょうど日差しが狛犬に降り注いでおり、写真がうまく取れなかった・・・。またリベンジしたい。
ちなみにこちらの狛犬は、かなり黒く焦げているが、これは空襲によるものと思われる。無事で何よりであった。
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