狛犬大図鑑  
 分類 青銅狛犬  日本橋 東京都中央区日本橋
 建立年 不明  鎮座位置 日本橋
 石工 不明  参拝日 2014年10月19日(日)
久々の日曜日の休日、かみさんと大学生の娘と共に、東京都内散策。当日は毎年この時期に開催される「べったら市」が日本橋で開催されており、おいしいべったら漬けを探しに行くついでに、お祭りまでのコースにさりげなく神社を組み込んでみました。当然家族には、バレバレでしたが、理解ある妻と娘で助かります。

東京で一番有名でありながら、実はあまり意識していくことがない、日本橋ですが、狛犬ファンには必見。
橋の入口に、阿吽の見事な青銅狛犬が鎮座しております。橋を守るべく、渡る我々を見下ろし睨みをきかせる荒々しい形相の狛犬たちは、筋骨隆々とし、均整の取れた身体と共に、もはや芸術作品と呼べる素晴らしい出来栄え。橋の中央に位置する竜も見事。戦後に生まれた狛犬たちの中で群を抜いた出来栄えの青銅狛犬たちを見ていると、複雑な思いに駆られる。

日本の近代化と海外との競争に巻き込まれ、日本の石造狛犬文化は危機的状況を迎え、江戸後期に花開いた狛犬文化は、技術を継承する石工がいない中、終わりを告げたのかもしれない。

しかしながら、青銅狛犬については、いわゆる芸術家と呼ばれる方々が、作られる素晴らしい作品が昭和以降も作られているのは、心強い限りである。日本橋の狛犬も、近年多く見られる中国産の石造狛犬 岡崎現代型に比べれば格段に喜ばしいものである。しかしながら、なぜか江戸後期から明治期に作り出された石造狛犬ほど、胸がときめかないのはなぜか。恐らく、青銅狛犬は、芸術品として作られたものであり、作者の芸術性を遺憾なく発揮した「芸術作品」であるのに対して、石造狛犬は、神社に奉納するという商業的取引と共に、大偉業を前に、職人としての石工のプライドと熱い思い、奉納する人々の願いが込められた、「工芸品」だからであろう。請け負った仕事として仕上げながら、そこに自らの技術力を表現する。その職人魂が狛犬に、芸術的価値以上の何かを、参拝者に感じさせてくれるのではないだろうか。
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