狛犬大図鑑  
 分類 江戸尾立ち  白幡天神社 千葉県市川市菅野1-15-2
    JR本八幡駅から徒歩15分
 建立年 天保六年(1835)九月  鎮座位置 拝殿前
 石工  小林 治兵衛  参拝日 2013年1月21日(月)
いつも隅々まで手が行き届いており、気持ちよく参拝させていただいている自宅近くの神社。
鎮座する狛犬は、約200年前のものだが、保存状態もよく、大切に祀られていることがうかがえる。
台座は、おそらく元々は石段で積み上げられたタイプのものだったと思われるが、現在は獅子山のような台座となっている。この神社の周辺には、江戸の影響か、獅子山が多く奉納されており、こちらも途中で、より立派に見えるよう獅子山風の台座に替えられたのではないかと推測している。

石工として刻まれている「小林 治兵衛」は、市川市(行徳)が生んだ名工。行徳周辺の神社に江戸流れの傑作を多数奉納されている石工であるが、こちらは、江戸尾立ちに若干江戸流れ風のアレンジを施したものとなっている。
穏やかな顔立ち、バランスの良い蹲踞の姿勢、何より素晴らしいのは、阿吽でまったく異なる尾のデザイン。
吽の尾は、まるで湧き出る泉のような美しさを奏で、阿の尾は、そそり立つ炎のように伸びやかな強さを感じさせる。
阿吽の造作にもそれぞれの特徴を持たせつつ、江戸尾立ちがもっとも美しさを魅せる「尾」を抜かりなく彫り上げる。さすが名工、狛犬が最も輝く美しさを知り尽くした作品である。
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