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自転車狛犬漫遊記~自狛漫~ 由緒書

【そもそも神社との関わりは人一倍薄かった】

私が生まれてから二十歳まで過ごした故郷は、都内にほど近い場所にありながら、江戸時代は御殿様の狩り場だったという由来があるような田舎だったようで、いわゆる昭和になってから人が住み始めたニュータウン的な場所であった。当然人が住み始めてからの歴史は浅く、私の自宅周辺には、新築の家が立ち並び、所謂神社というものがない町であった。

初詣といえば、約4kmほど離れた熊野神社まで参拝にいったり、都内の明治神宮に何時間も並んで二年参りに行ったりで、神社というのは年末年始にお参りに出かける場所という認識しかない、なじみの薄い場所であった。

【千葉県館山市での神社との実質初めての出会い】

そんな誰よりも神社に興味も縁も無かった自分が、なぜこれほど、神社に、そして狛犬に興味を持つようになったのか。きっかけとなったのは41歳の頃、初めての単身赴任で1年半ほど住むことになった千葉県館山市での、貴重な体験によるものだ。

当時、舘山店の大型スーパーで店長を務めていた私は、地元の方々との交流の中で、いろいろなイベントに参加する機会をいただいていた。お盆の頃、地元で一番有名な神社から神事の招待を頂き、歴代の店長は参列していた経緯もあり、私も招待に応じ、神事に参加させていただくことになった。

初めて入る拝殿の奥、市長や町の名士の方々と共に、氏子の方々が運ぶ祭壇への豪華なお供え物に驚嘆し、巫女の舞に感激し、榊を紙にささげる玉串奉奠を厳かな気持ちでさせていただく貴重な機会を得ることが出来た。この時、神社というものが、その土地に住み続けている人たちの生活に根ざして共にあり続ける存在であることを、そして地元の人々の信仰に支えられて存在していることを、神社という存在の歴史と重みと共に、感じ取ることが出来た。

【一度は行きたいお伊勢様】

2011年元旦、春の神事で、館山の神社に呼ばれた日、頂いたお神酒の入った袋に「伊勢神宮」のパンフレットが入っていた。「一度は行きたいお伊勢様」というキャッチフレーズに強く惹かれた私は、その年の春、妻と計画していた二人だけの旅行の行き先を、当初予定していた宮城県気仙沼、石巻から、和歌山県、三重県の熊野神社~伊勢神宮を巡る旅に変更したい旨を妻に伝え、承諾を頂くことに成功。同年3月10日、子供たちを両親に預け、久々の二人だけの旅行出発させてもらった。熊野三社を参拝し、レンタカーで伊勢神宮へ向かった私たちは、3月11日 三重県に到着した直後、レンタカーの中で大きく長い地震の揺れを感じながら、それほど気にすることなく、伊勢の観光をしていたところ、近くにいた学生が携帯を見ながら東北の地震について、真剣な顔で語っているのを見て、初めて東北の惨事を知ることとなった。

元々の予定だったならば、震災当日、宮城県沿岸の旅行を計画していた私たちは、その年の正月、偶然私が見た伊勢神宮のパンフレットで、旅先を三重県に変えることになった。なんの土地勘も無い私たちが、東北で震災にあっていたら、という複雑な思いは今でも忘れることが出来ない。

【御朱印帳をきっかけにした神社参拝ラッシュ】

その年の夏、館山市の店舗から埼玉に転勤することになり、震災後のいろいろな出来事で神社に行く機会が無かったのだが、秋も深まった頃、会社の同僚から、御朱印帳なるものがあることを教えてもらった。御朱印自体の美しさと共に御朱印帳に集めるという行為は、元々蒐集癖のある私の心をくすぐるに十分な魅力を供えており、早速私は、妻をひきつれて、自転車で都内の神社を廻ることにした。今思えば、参拝が目的ではなく、御朱印を集めることが目的のようなものだったので、不謹慎極まりない行為であり、今思えば恥ずかしい限りである。

しかし、この連続していろいろな神社に参拝するという非日常的な行為が、私にある重大な事実に気付かせることになった。

【そして私は狛犬たちと出会った】

その日は、確か5~6社目の参拝だったと思うのだが、浅草神社に向かう途中、偶然隅田川の傍に鎮座する牛嶋神社という歴史のありそうな神社を見つけ、自転車の強みで、ふらっと立ち寄り参拝することとなった。社務所で御朱印を預け、記載していただく間、境内をふらついていた私は、拝殿前にある、狛犬を見て、まさに言葉を失ってしまった。

牛嶋神社に鎮座していた狛犬は、大きな岩の上でいまにも飛びかかってきそうな躍動感のある造形、細部まで手を抜くことなく彫り込まれた技術力、圧倒的な存在感は、美術に全く疎い私にも分かる圧巻の凄さであった。その時ふと、これまで参拝してきた神社の狛犬ってどんなのが居たのか、と思い起こそうとしても、実は全く見ていなかった事に改めて気がつかされた。その後、御朱印をもらいながら都内の神社を回ったら、廻った数だけ、多種多様な狛犬たちがいることに、改めて驚かされると共に、なぜ同じ「狛犬」というモチーフでこれほど造詣が異なる石像が生まれたのかが、気になって仕方がない自分がそこにいた。

その後、狛犬の本をネットで購入し、そして狛犬のホームページがいくつか存在し、狛犬を独自に研究している方々がいることを知る中で、自分自身も調べてみたい欲求が膨らみ、結果このホームページが生まれるに至ったというわけである。

たまたま趣味であった自転車と神社巡りの相性の良さもあった。自動車では中々止める場所探しも大変な神社参拝も、自転車ならばそんな心配は無用。神社を効率よく廻って狛犬を探すのにこれほど相性のよい移動手段は他に無いと断言できる。自転車で狛犬を巡るという切り口は、ホームページにも無かったので、これは自分だけのライフワークとして、オンリーワンで取り組めると考え、今に至っております。

熱しやすく冷めやすいと自他ともに認める私が、いつまで狛犬たちの魅力に取りつかれているのか、定かではないが、いずれは、狛犬たちの魅力をビジネスにつなげられるよう、そして、狛犬たちの保全活動につなげることができるよう、本業であるサラリーマンとは別に、ライフワークとして、狛犬に携わっていきたいと、今は意外と強い決意で、この趣味に真剣に取り組んでいきたい。

自狛漫~自転車狛犬漫遊記~

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